補聴器をつけても聴こえない【得意な環境・不得意な環境】
こんにちは。大阪市西区の南堀江にあります、補聴器販売店フォーラム21の松本です。
今回は、先日、補聴器を購入頂いたご夫婦のお話をしたいと思います。
こちらのお客様ですが、【旦那様の耳が遠くなってきて、会話が成立しなくなってきた】というのが、ご購入いただく目的でした。
補聴器を購入されて半月ほどして、そのご夫婦が来店され、奥様よりこのようなお話がありました。
『補聴器をつけているのに、呼んでも聴こえていない』
当時、旦那様は補聴器をお渡しする際、奥様との会話の内容が理解出来るようになったと大変喜んでおられました。
その時には、私の声も充分に聴こえるとのお話でした。
そこで、奥様にどのような状況の時に聴こえなかったのかをお伺いしました。
すると次のような状況でした。
・奥様がお料理の最中に旦那様に声をかけた
・スーパーへお買い物した際に、少し前を歩いていた旦那様へ声をかけた
・食事中にテレビを見ている旦那様に声をかけた
など色々な状況で、旦那様は聴こえておられなかったようでした。
ですが、今のような事例を奥様が店内でお話しされている時、旦那様はしっかり奥様のお話されている内容をご理解しておられました。
これはどういう事でしょうか?
実は、補聴器には【得意な環境】と≪不得意な環境≫が存在します。
それでは補聴器にとっての【得意な環境】をご案内します。
補聴器にとっての【得意な環境】
・静かな場所
・少人数(2~3名程度)
・1m~2mくらいでの会話
・お互いが正面を向きあっての会話
・話し相手が『言葉をハッキリ』話している
この5点が補聴器にとって得意な環境と言えるでしょう。
では、補聴器にとって≪不得意な環境≫とはどのような状況でしょうか?
それは次の5点となります。
補聴器にとっての【不得意な環境】
・騒がしい場所
・5~6人以上の大人数
・3m以上離れた会話
・顔を合わせない会話
・話し相手が『声が小さい・もごもご喋る・早口である・抑揚をつける』等、ハッキリ喋っていない
この5点が補聴器にとって不得意な環境と言えます。
お気付きの方も多いと思いますが、【得意な環境】と≪不得意な環境≫は真逆の状態と言えます。
というところから考えると、先ほどご紹介いたしました
・奥様がお料理の最中に旦那様に声をかけた
・スーパーへお買い物した際に、少し前を歩いていた旦那様へ声をかけた
・食事中にテレビを見ている旦那様に声をかけた
という状況において、旦那様が聴こえにくかった理由がハッキリしてきますよね!
このように、補聴器をご使用いただくにうえで重要なのは
《可能な限り補聴器にとって得意な環境に近づける》
ということになります。
つまり、騒がしい場所や騒音が多い状況では
・出来るだけ近づく
・出来るだけ顔を向き合わせて話す
・出来るだけハッキリ話す
この3点を実行するだけでも補聴器を装用されている方には、会話が伝わりやすくなってきます。また、いきなり話しかけるのではなく、声をかけて振り向いてもらう(顔を向き合わせる)状況を作る事も重要になってきます。
そして最後にお伝えするのが皆さんにご理解いただきたい最重要事項になります。それは、コラム(補聴器は考え方次第で、満足するかしないかが決まる!!) でもご案内しています。
「補聴器の音に慣れる」
補聴器は必ず慣れる事が必要となります。
補聴器の音に慣れる期間は、ご使用いただく期間や頻度、環境によって変化してきます。一概にはいえませんが大抵の方が1ヶ月~2ヶ月は要します。
聴力の低下に伴い会話や生活音が聴き辛くなっている状態から、補聴器を装着してお聴きいただく事になるので、今まで聴こえなかった音や聴き辛くなっていた音が少しずつ聴こえるようになると、そちらの音の方が目立ってしまい雑音、すなわち煩わしい音になってしまうのです。
時間をかけて少しずつ補聴器になれてくれば、雑音も当たり前の音に変わります。要するに、補聴器に慣れる期間とは、皆さんの脳と耳が聴こえてくる音を理解できるまで、復習する期間ということなのです。
そうなってくると、≪不得意な環境≫でも聴き取れる可能性が出てくるのです。
補聴器の得意な環境・不得意な環境について いかがでしたでしょうか?
今回はご夫婦のとある日常を切り抜きましたが、皆さんも日々の生活で冗談を言い合う事ってありますよね?
周りは笑っているのに自分だけ内容が解らず、おいてけぼりを食らう破目に・・・
加齢難聴だから仕方ないと決めつけていませんか?
補聴器は決して「恥ずかしい物」ではありません。
補聴器を付けないで、大切な方との会話を「から返事」していると人間関係・信頼関係に支障をきたす事になりかねません。
お電話のご相談からでも結構です。お電話・ご来店心よりお待ちしております。
なお、ご来店頂く際はご予約をお入れ頂きますとスムーズにご案内が可能となります。