補聴器で良く使う用語【よく使われる専門用語・用語集】
こんにちは。フォーラム21補聴器販売員の松本です。
今回は補聴器の用語についてご案内しようと思います。
新聞広告や、専門誌、メーカーのカタログ等をご覧いただくと専門用語の様な言葉が飛び交います。沢山ありますので、皆さんから良くお問い合わせ頂く言葉などをご紹介できたらと思います。
雑音抑制
会話音と雑音を瞬時に判別して、会話の邪魔になる雑音を抑制する機能の事。
ですが、実は皆さんが感じておられる雑音(不快な音・騒音)と、少し定義が違います。
一般的な雑音抑制は、一定の音で継続的な音(定常音)を雑音としてとらえています。その為、モーターの音のように一定の音の強さで継続的に補聴器に入力された音を雑音と定義されます。
よって、人混みやレストランなどの周囲のガヤガヤ・ざわざわした雑音は抑制されない事になります。
※補聴器の性能で人混みなどのガヤガヤした雑音を抑制する事は可能です。
風雑音抑制
補聴器のマイクに強い風が当たって生じる騒音のことですが、野外にいる時に風が吹くと『ボー』っと音が聞えたご経験があると思います。特に自転車など乗り物に乗っている時は風の音が大きく聞えるかと思います。
その『ボー』っと鳴る風の音を抑制し、会話を聞きやすくする機能の事です。
ハウリング抑制
補聴器からピーピー音が鳴る事をハウリングといいます。
補聴器が増幅した音を再び補聴器のマイクが集音してしまった場合に発生します。
イヤチップ(耳栓)のサイズが合っていない場合や、しっかり正しい向きで補聴器が装着されていない場合などに発生しやすく、補聴器と耳穴に隙間が出来てしまうと、そこから音が漏れてしまい、ハウリングの原因になります。
また、音が大きすぎると音漏れが発生しやすくなります。補聴器同士を近づけてもハウリングは発生しやすくなります。故障と思われる方も多いのですが、基本的には故障ではありません。
そういったハウリングを発生しにくいように抑制してくれる機能です。
突発音抑制
食器を洗う「カチャカチャ」鳴る音や、新聞紙をめくる「バリバリ」する音、扉を閉める「バタン」という音、スリッパで歩く「パタパタ」鳴る音など、日常にある突然大きくなる衝撃音を制御してくれる機能です。
指向性
指向性とは聞きたい方向の音を集音しやすくする機能の事です。指向性の機能によって抑制場所は変化しますが、例えば前方の指向性を高めた場合、左右や後ろからの音を抑制し前方からの音を良く聞えるようにしてくれます。
騒がしい場面では活躍してくれる機能の一つですね。
チャンネル数
数字が多ければ多いほど自然な音に聞えるようになります。
言葉を分割して、余計な音を出来る限り省いて、音を滑らかにしていきます。
テレビや写真の画素数と同じように考えていただければ解りやすいと思います。
しかし、メーカーによって音の作り方などに違いがある為、メーカー間で比較するのは難しいかもしれません。
調整
ご使用中に違和感になった音や不快に感じた音、または聞こえにくい音など、普段の生活の中で感じる部分も多くなります。その感じた事を補聴器販売店で調整してもらってください。
『調整が面倒だ。』というお声もよく耳にします。
聞こえの感じ方は人それぞれです。快適に感じる音量・不快に感じる音域など、その方に合わせた調整が必要となります。
違和感になった音を調整する事で、出来るだけ違和感を無くし、希望される状況に近づかせる事が出来るかもしれません。
「補聴器の購入を悩んでいる皆さまへ ~補聴器のあれこれ~ 【1~3】(2019年09月05日)」のブログでもご案内しています。
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少し長くなってしまいましたので、2回に分けてご案内します。
では、次回は『空気電池・語音明瞭度(語音弁別能)・利得と最大出力』についてご案内します。